毎日一冊入ればそれでよい

投稿者: | 2011年4月24日

あえて暴言

いろいろと考え合わせなければならないことがあったり、実現するには様々な部分が連動して変わらなければならないので、それを言っちゃあいけないのよ、という話もありますが、あえて言ってしまいます。

ストックなんかいらない

書店はストックを持ちたくありません。
可能であれば、店頭展示分以外一冊も持ちたくありません。
それでもストックをし、ストックが出来るように仕入れをするのは、本という商品がしばしば供給が途切れるからです。しかも、長い期間。
「毎日牛乳を飲みたいけれど、牛乳はしばしばどのお店からも在庫が何日もなくなってしまう。だから我が家ではお店で牛乳を見かけたらとりあえず10本は買うことにしています。時々腐らせてしまいますが、まあ仕方がありません」というのと同じです。
えらく原始的です。

書店の見込み発注が多すぎるので結果として版元さんは減数をせざるを得えず、減数されたのでまた書店が慌てて過剰な仕入れに走り…という悪循環を経たあげ くに大量返品が出るわけですが、この時書店側では「切れたら困る」と思っているのであって「100冊欲しい」と思っているわけではありません。
毎日1冊ずつ確実に入荷すればひと月では30冊にもなります。
はっきり言って、多くの本はそれだけあればじゅうぶんですし、たとえある日その1冊が売れてしまっても「明日必ず入ります」とお客さんに約束できればそんなに困りません。
もっと売れ行きの激しい本であっても、毎日15冊入荷すれば月間では450冊にもなります。たいていはそのくらいでじゅうぶんではないですか?

この話のポイントは、毎日少量ずつ確実に入荷すれば、売れ行きが鈍ってきたところで、ほぼ確実なタイミングで仕入れを中止できる、ということです。
「まだ来週も大量に売れるかもしれない。その時もし在庫がなかったら困る。だから××冊確保しておこう」という曖昧な予測で行動しなくても良くなるので、当然返品は激減します。

データの意味

書店人たるもの、適正な仕入れ数の予測が出来て一人前、というのはある意味正論です。
それでも、上記のような「在庫を溜めておこう」とするための発注は必ずします。
そして本の売れ行きというものは、確実に2週間先まで予測できるというものではありません。刻々と変化します。
だったら下手に長期予測をするよりも、毎日の売れデータをきっちりと追いかけた方がましです。
ただし、それに対応して必ず毎日商品が入荷すれば、です、もちろん。

これが出来るようになって初めてPOSデータというものも活きてくるのでは?
ほぼリアルタイムでデータだけは蓄積されていながら、活かせるのは10日単位・2週間単位、ひどい時にはひと月単位では一体どうしろと?
牛乳を腐らせるのはやめようよ。

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