昔から、有名になりすぎたもの、人気絶頂のものは無視する（観ない、読まない、買わない）という悪い癖がある。
先日全く偶然に『遊星よりの物体X』のハイライト・シーンを目にして初めて、『寄生獣』のモンスターの造形がこの古典映画に深く影響を受けていたことに気付いた。影響を受けるとかパクるとかいうより、おそらくこれはオマージュとかリスペクトなんだろうな。
まったくいまさらというところ。
寄生獣―完全版 (1)
岩明 均
講談社
『寄生獣』はなかなかよい作品で、読み返すたびに最後に向かってこういう方向へ進んでしまうのはどうなんだろうか…という微妙な疑問を感ずるのだけれど、それでも結局毎回最後まで一気に読んでしまう。多分連載中は編集者もハラハラしてたんだろうなぁ、と思わせるくらい暴走すれすれの熱のこもった作品。
などというコミック評は今日の所はどうでもよくて、評判を耳にする前に自分で発見した（と思っている）もの以外で人気のあるものは意識的に避けてしまうという悪い癖は直した方がいいかなぁ、という話。
あまりに古くなりすぎて「枯れた」ものはどんなに有名でも大丈夫なんだよね。
今だってギボンの『ローマ帝国衰亡史』とか読み返して「おもしれぇー」とか思っているところだけれど…そんなもの今さら全巻読んでる奴いないよって話で、もしかするとだから安心して読んでるのかもしれないな。
オイオイ。
遊星よりの物体X
監督： クリスチャン・ナイビー
てなわけで、やっぱり未だに『遊星よりの物体X』は全編通しでは観てないのだが…
