Operaに乗り換えた

投稿者: | 2014年6月7日

opera-software-logo メインで使うブラウザをFirefoxからOperaに乗り換えた。まずまず満足できる状態に持って行くのに断続的に手を入れながらほぼひと月くらいかかったが、結果としてはまあ早いほうだろう。

Firefoxは今でも良いブラウザだと思っている。とくに仕事上でのウェブ表示の確認にはなくてはならず、そのような用途ではいまだに他を引き離している。
でも、プライベートで使うブラウザとしては、いつからかいささか重量級で可愛げのないものに変わったような気がしていた。FirefoxがまだFirefoxという名称ですら無かった初期の初期から使い続けてきたのでいつまでもメインとして使い続けたいと思っていたのだが、どこかで気持ちが離れた。
Operaが独自表示エンジンの開発をやめてChromeと同様にBlinkエンジンを使う決定をした時、それまでのOperaユーザーからはほとんど罵倒に近い批判を受けたし、それまで使ったことがなかった人には機能の足りないChromeとしか思われないという、実に情けない状態になってしまったが、どういうものか私はその当初から新しいOperaはなかなかいいものになるんじゃないかと、ほとんど根拠も無いが、思っていた。そしてここ最近の数バージョンではほぼもう日々使い続けて困るということもない機能を備えるようにようやくなったので、乗り換えを断行した。

起動が早く、キビキビ動き、そしてなんといっても本家スピードダイヤルはやはり非常に使いやすい。FirefoxやChromeのスピードダイヤル風拡張機能も存在するけれど、本家はやはり違う。
スタッシュ機能も、当初は「こんなもの使うかなぁ」と思っていたが、ちょっとしたメモ代わりに使うと便利だった。サムネイルなど表示させない一番狭い幅に縮めて一行メモのようにして積み重ねておく方が自分には使いやすいと気付いたのもこの機能をよく使うようになった一因ではある。
乗り換え試行中の一時期はこれまでに溜め込んできたかなりの数のブックマークをスピードダイヤルだけで管理するのは無理かもしれないと挫折しかけた。階層化させたフォルダにコンパクトに詰め込んだ非常に沢山のブックマークと、階層化出来ないフォルダで、平面に展開しなければならないスピードダイヤルでは収容能力からして違う。
それでも、移行しながら整理して切り捨てたり、グルーピングの工夫をしたりを繰り返して試行錯誤しているうちに、なんとかなってしまった。
現実問題としてスピードダイヤルのみではブックマークレットが使えないのでごく一部ブックマークバーを併用しているが、ほぼ全てが15弱のスピードダイヤルのフォルダに収まっている。仕事柄、必要な時に検索したり履歴を辿ったりすれば済むというわけにはいかない記録しておくべきURLがかなりある立場としては、ずいぶんコンパクトになったものだと思う。

Chromeの拡張機能の多くがそのまま使えるようになったのもメインブラウザにしてしまって困らない理由のひとつだが、だったらそもそもChromeでいいじゃないか、いやむしろ同じBlinkエンジンのブラウザとしてはよりこなれて安定しているではないか、というのは、ある意味もっともだ。
事実(ほめたけれど)、スピードダイヤルを整理し直そうとしてフォルダからフォルダへがりがり移動させたりし続けるとけっこうな確率でクラッシュするなど、まだまだこなれきっていない面がある。
でも実は私はChromeのことを、一個人としては、以前からあまり好きではない。

起動画面が使いづらくセンスがない上にその画面そのものの表示がやや遅いという有り様など、沢山のスピードダイヤルのサムネイルが並んだ初期画面がスッと表示されるOperaの優秀さと比べ物にならないというようなちょっとした感覚的な(ある意味好みに過ぎない)面もあるが、そういうことよりもChromeはGoogleがすべてを握っているという微妙な気持ち悪さに、どうしても慣れることができない。
Googleのサービスやプロダクトはどれも便利で優秀だと思う。それは、認める。
でも、私はGoogleを
「あなたが道を歩けばどうせ行き合う沢山の人はみなあなたを目撃し、あなたがどんな服装をし、どこからどこへ移動していったか見ることができるのですから、今すぐリアルタイムで世界中にあなたがどんな姿でどこで何をしているか公開しても同じではないですか。さあ今すぐそうしましょうよ」
と言うような会社だと思っている。
そして、私は「とある道を歩く私」と「全世界に公開される私」はまったく別物だと思っているので、たとえばずっと昔から、Googleアカウントの検索履歴は記録させない。「より良いサービスを享受したいならより多くのプライバシーを提供しなさい」というGoogle帝国的支払いをケチる優良ではないユーザーなわけだけれど、この態度はそう簡単には変えられない。
Chromeをメインブラウザにすることに微妙に抵抗があるのには、そういう面もある。だからひょっとすると、新しく作り直されたOperaという第三の選択肢が出てこなかったらFirefoxから別のブラウザに乗り換えるということは考えなかったかもしれない。

あとはまあ…Operaにはがんばってもらってぜひ開発が続いていくよう願うだけ。
がんばれOpera、生き残れOpera、ちょっとなら寄付(donation)するよ?(笑)