導入するツールやタスク管理の工夫そのものが、直面している問題を解決してくれるわけではない。
でも、それが役に立っているような気がしたり、ただ楽しかったりすることがあったりするので、案外危険。
以前出来るだけGmailとGoogleCalendarだけ(スケジュールとタスクの管理、その後)にも書いたように、自分なりに工夫して仕事の管理はしている。
上の記事の最後で
「毎週○曜日には××をやる」的な、とくに実行する時刻は決まっていないものでも、大雑把に特定の時刻に割り振ってしまった方がいいとか、…
と書いているが、その後どんな予定もとりあえず全てGoogleカレンダー上で特定の時間に割り振るようにもした。
単にリストとして並んだいるだけだと「あー、やらなくちゃなぁ」とは思うもののなんとなく放置するということが起こりやすい。とても。
一日の中のある特定の時間に予定が入れてあれば、予定通り実行しなかったらそれを翌日の同時刻に変更するとか、何かはしなければならなくなるので、少なくともただ放置したままにするということはなくなる。とにかくその予定に対して何かはするという、それだけでも違いはある。
また、必ず実際の時間に割り振るということを繰り返していると、ある程度は「この規模でこういう内容のことなら何時頃に割り振っておくと実行しやすいか。朝すぐさっさと片付けるのか、午後のこのあたりにまとめた時間を取るのか」などをあらかじめ考えるようにもなっていき、わずかながらも実行する確率があがる。
その後チームで仕事をするためのタスク管理ツールとしてTodoistを使うようになったので、投入されたタスクを上記のGmailの管理にまとめるためにTodoistからリマインダーをメールとして出したり、逆にGmailに入ってきたメールからTodoistのタスクを作ったりを簡単にするために、Todoist for Gmailを導入したりもした。
実際これは便利だし、使い勝手もそれなりにいい。
しかし、それ以上になんだかムキになってツールに凝り始める時というのがあって、大抵それは何かがうまくいっていない時だ。本当はもっと本質的なことを見なおさなくてはいけないのに「このツールも導入して組み合わせるともっと仕事の管理が効率化されるのではないか」などと考え始める。
つい先日も、IFTTTやZapierにやたらと凝った連携を作り始めたりしたあげくに、懐かしの牛くんRemember The Milkがリニューアルされたという記事を見かけて思わず再導入しかねない勢いで見に行ったりした。
数年ぶりだが、行ってみるとアカウントは残っていて、使っていた当時に投入した定期繰り返しタスクが今も延々と自動追加されているという、懐かしいんだか虚しいんだかわからない、とある見知らぬ星に到着してみたらすでに住人は絶滅しており残された機械だけが淡々と乾いた陽気さで誰も実際には受け取ることのない用事をこなし続けているというようなSFにありがちな情景を彷彿とさせる状態になっていたりしたわけだが、まあ、さすがにそのあたりで我に返った。
いまさらTodoistとRemember The Milkの比較をはじめたところで、今なにかがあまりうまくいっていないという問題の解明には多分役に立たない。役に立たないけれど、漠然と現状に閉塞感があるとついついこういった、タスク管理ツールやらブラウザのプラグインやらをごそごそあさりまわり始めてしまう。「おぉ…これは便利だ」などとつぶやきながらその小さな満足感に逃避したりするわけだ。
目を覚まして問題に向きあえよな >じぶん
でもわざとRemember The Milkに変な定期タスクをいろいろ入れておいて、それらが勝手に虚しく動き続けるのを時々眺めに行くという遊びは、アリかもしれないとか、ちょっと思った(ひねくれた遊びだなぁ)。