ちょっとおバカなPinterest

投稿者: | 2019年1月12日

私のPinterestのホームフィードは、ステンドグラス、女性ファッションと男性ファッション(いずれも少しだけストリート寄り)、ほぼこの3つだけでできている。
そうなるように育ててきたから。
以下などが典型的な画面。

Pinterestのレコメンド能力は非常に高く、ちょっとある写真に興味をもって一二回たどってホームフィードに戻ると、直ちにそれが反映されて関連した写真が増える。関連する、と画像を判断する能力はかなり優秀なのではずれもほとんどない。そこは素直に立派なものだといつも感心する。

しかし、そんなにすぐに、かつ大量に「あなたはこれに関心があるんですよね」と関連画像でホームフィードのバランスを崩さないでほしいとも、いつも思っている。ご主人への愛に満ち溢れ過ぎていてなにをしでかしても「うんうん、褒めてほしかたんだね」と許してしまいそうになるちょっとバカな犬を見ている気分になる。

私は男性ファッションに興味がないわけではないが、非常に多くの場合そこに抜き難く染み付いているマチズモがたいへんに嫌いだ(お前ら、ひげと胸筋があればいいと思ってないか。バカなの?」みたいな)。だから、同じくらいの量女性ファッションも参考にする。
女性ファッションにも似たような問題があるであろうことは分かっているが、とにかくバランスをとりたい。
だからいつも、ある男性ファッション写真に興味をもってしばらたぐってしまったら、急いで女性ファッション写真もなにか興味を持てるものを見つけて同じくらいたぐる、ということをして自分のホームフィードのバランスを回復させるべく努力をしている。
結局Pinterestのレコメンドが「ぐいぐい来すぎる」ので自分で自分におすすめを作り直しているというおかしなことになっているわけで、いつも苦笑する。
だめだよな、これ。と思う。

しかし、ぐいぐい来すぎですぐにバランスが崩れる、圧倒的に偏りすぎるということがあらわになるPinterestは(そこはサービス提供側が望んだことではないのだろうが)、ある意味健全かな、という気もしている。
もっと上手なサービスはもう少し控えめに、気づかないうちにタイムラインをじわじわ偏向させる。うっかりすると「これが今の日本だ」とか「やはり世間はみな自分と同じ意見を持っているんだ」と思い込ませるくらい、上手に、じわじわ偏向させる。それは、端的に言って、恐ろしいという以外の感想がない。
気づかないままの方が多分、人はそのサービスを「なんとなく好きなような気がして」使い続けるような気がする。

だから私は、ちょっとおバカででかわいい犬のようなPinterestが、嫌いではない。